ステンレス鍛造スプーン・小
ステンレス棒を熱し、ハンマーで叩いて形作ったスプーンです。
鎚の跡が、光の当たる角度によって美しく表情を変えます。
熱処理により黒く発色した上から薄く漆を焼き付け、マット感のある上品な艶を出しています。
(漆の光沢は使用とともに落ち着いた風合いになっていきます)
漆でコーティングする事で、口に入れた時の鉄味を和らげる効果もあります。
また、ステンレスですので錆にも強く、お手入れは普通のカトラリーと同様に洗剤で洗っていただけます。
こちらは、アイスクリームやプリンなど小さな器に入った食べ物をすくうのに使いやすいサイズです。
ジャムスプーンとしても最適です。
すくう部分の深さは浅めですので、汁気の多い食べ物にはあまり向きません。
鍛造ならではのぬくもりある表情、手触り、音などを、おいしい食事とともにお楽しみください。
全長 | 仕様 | 価格(税込) |
---|---|---|
100~110 mm | 素材:ステンレス コーティング:漆焼き付け 色:黒(鍛造による発色) |
1,200 円 |
※一点一点手作業にて製作しておりますので、スプーンの全長やすくう部分の長さ、幅、深さなどに多少のバラつきがございます。
製造工程
スプーンとバターナイフのの製造工程をご紹介いたします。
1. ステンレスをカットする
材料となるステンレスを、サイズごとに切り分けます。
2. ベルトハンマーで叩いて伸ばす
炉で800度に熱しながら、まずはベルトハンマーで叩いて、目的の長さ・幅まで伸ばしていきます。
3. 金槌で叩いて形作る
次に金槌を使い、金床の上で叩いてイメージする形に近づけていきます。
ステンレスは熱伝導が悪いため加熱しにくい素材ですが、カトラリー類は小さい分冷めやすいため、いかに狙った場所に無駄なく確実に鎚をヒットさせるかが大事になります。
また、ステンレスは伸張性が低く、そして割れやすい非常に扱いにくい素材でもあります。
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4. くぼみを作り、汚れを除去
形が整ったら、すくう部分にくぼみを作り、最後に金床の上で微調整すれば完成です。
ブラッシングして、赤錆や汚れを落とします。
5. 漆でコーティング
仕上げに、口に入れた時の鉄味を和らげるためのコーティング作業を行います。
漆を焼き付ける事で、鍛造によって発色した黒が映え、さらに、上品な光沢をまといます。